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地下鉄「六番町」駅からわずか徒歩1分。こんな身近に、モノづくり愛知の工業技術の基盤を支える名古屋市工業研究所があります。
様々な分野の工業技術について、企業からの技術相談、測定・分析、研究・開発など技術支援に取り組むこの施設で、モノづくりの最前線で実際に利用するために研究されている、エコテクノロジーの数々を見学してみませんか。
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人と地球環境に優しいエコテクノロジーを間近で
見学できる、施設見学に参加してみよう。 |
名古屋市工業研究所では、小学生以上の希望者を対象に事前予約制で施設見学を実施しています。
この施設見学では、エコテクノロジーに代表される地域の企業のモノづくりを支える先進工業技術について、スタッフから詳しい説明を聞きながら、その役割や成果を実際に見て確かめることが出来ます。
こうした見学可能な先進工業技術の中から、「CAE(Computer Aided Engineering)※1を活用したものづくり支援」をテーマに、2010年〜2011年に新たに導入された最新機器を利用した3つの工業技術について、それらの技術の特色や見学時に体験できる内容などを紹介します。
この他にも、「光触媒」「マグネシウム」「無響室」に関する見学も可能で、この3つの工業技術についてはこちらで詳しく紹介しています。 |
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※1 CAE:コンピュータを活用した設計・生産・加工技術などのこと |
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金型を使わずにプラスチックで自由な形の試作品を作れる
三次元造形機の優れた再現性を確かめよう。 |
「三次元造形機」は、3次元モデルデータから、1層づつ任意の形状を積み重ねてプラスチック製立体造形モデルを作成できる装置です。そのため、金型を作る場合に比べてコストが安く、時間も速く、修正も容易に試作品を作ることが出来ます。
これはアメリカで開発された技術ですが、そのベースとなっているのは、1981年に発表された「光造形」という名古屋市工業研究所で作られたオリジナル技術です。
この三次元造形機では、一般的な「ABS樹脂」、「ポリカーボネート樹脂」及び、難燃性で燃焼時に有毒ガスが出にくい「ULTEM樹脂」を使って試作品が製作できます。 |
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三次元造形機とコンピュータ |
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造形物の3D-CADデータ |
完成した試作品と原型の比較 |
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見学の際には、金型を使わない造形プロセスや、メリットについて詳しい説明を聞けます。
実物とプラスチック試作品のサンプルも展示されており、両方を比べて違いを見て確かめることも出来ます。
この技術は、工業製品の試作品だけでなく、手作りの粘土細工や生物の骨格標本等、金型を使ったプラスチック造形では再現が難しいとされていた分野でも活用が期待されており、そうした試作品のサンプルも見ることが出来ます。 |
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手作りの粘土細工原型(左)とプラスチック造形試作品(右) |
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ザリガニ造形品サンプル
(写真をclickすると拡大表示) |
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パーツ単位の試験で自動車の安全性能向上にも役立つ衝撃
圧縮試験機で素材の耐久性の違いを確かめよう。
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「衝撃圧縮試験機」は上から重りを落とした時に、対象物が受ける衝撃や圧力をによる影響を計測し、耐久性のデータを得る実験装置です。TVCM等でもたまに目にするように、自動車メーカーでは実際の完成車を使って衝突時の安全性能試験を行なっています。
最近では自動車本体だけでなく、それを構成するパーツ単位での安全性能試験が必要とされています。そのため、パーツ単位の衝突時の安全性能試験にこの「衝撃圧縮試験機」が活用されています。
また、衝撃が加わった瞬間を高速度カメラで撮影しているため、衝撃による対象物の変化を視覚的に確認することも出来るそうです。さらに、重りを落とす高さや、重りの重量を変えることで、与える衝撃の設定を自由に変更することも出来ます。 |
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衝撃圧縮試験機 全景 |
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被検査物(空き缶)セット状態 |
衝撃荷重状態 |
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見学時には、身近にある素材のペットボトルや空き缶を使って、同じ条件で衝撃を与えた場合に、形状や材質の違いによってどのような変化があるのかを実際の試験を通じて確認することが出来ます。
ちなみに、この設備を自動車部品の安全性能や衝撃吸収性能などの確認試験に利用すると、実際の自動車を使って試験を行う場合に比べて、使われる資源やエネルギーの節約、時間の短縮など環境への負担軽減のメリットもあるそうです。 |
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ペットボトルの種類別 衝撃荷重による変化テストモニター |
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物体を分解せずに、外観から構造まで3Dデータ化できる
X線CTで外から見えない中身を確かめよう
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「X線CT」は工業製品及びその部品に、あらゆる角度からX線を当てて撮影して、そのデータをコンピュータで処理・加工することで、立体のデジタル画像に変換できる装置です。
実際に分解や切断をしなくても自由な角度から内部構造を確認できるため、内部のパーツの組み合わせ状態やトラブルの要因も確認することができます。
故障原因の発見や設計ミスの防止、外からは見えない問題点の発見がスムーズに行えるため、生産性の向上や開発の効率化にも役立ちます。
また、コンピュータで作成した設計データの無い製品や、ハンドメイドの工芸品などをこのX線CTで撮影することで、3D-CADデータを作るリバースエンジニアリングが可能です。さらにそのデータを利用して、「三次元造形機」でプラスチック製の試作モデルを作成することも出来ます。 |
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被測定物(デジカメ)をセットした状態のX線CT装置 |
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透過像 |
見学の際にはこのX線CTの仕組みや利用方法についての詳しい説明を聞くことが出来ます。
また、実際に撮影された工業製品や部品のデータを使って、透過像、断面像、3D-CG画像等を見ながら、外側からはわからない内部の構造などを確かめることも出来ます。 |
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断画像 |
3D-CG画像 |
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上記以外の施設見学メニュー |
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「光触媒」 |
「マグネシウム」 |
「無響室」 |
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《詳しくはこちら(エコテクノロジー-2)》 |